太陽光発電は、現状すぐに導入したら得か損なのか?

2013年度で補助金が打ち切りになった太陽光発電の現状を踏まえて

現在導入時に助成される太陽光発電の補助金は、2013年度いっぱいで打ち切りになることが発表になりました。そんな現状を踏まえて、私たちは何をどう考え、判断していけばよいのでしょうか?急いで検討して、もし吉とでそうなら即導入したほうが得になるのでしょうか。
それとも逆に慎重にしばらく価格の推移発電効率の向上などの様子を見ながら時期を待って導入したほうがよいのでしょうか?
ここでは、太陽光発電の現状について、補助金やマクロな市場動向、パネルの発電能力や新世代パネルの開発状況、大きな鍵を握っている補助金や全量買取制度などを踏まえて解説していきたいと思います。

補助金について
2013年度現在、導入時には「国」からと「都道府県」からと「区市町村」からの最大で3箇所から補助金をもらうことができます。最大と記載したのは、地方自治体は補助金があるところもあれば、ないところもあるからです。場合によっては導入価格の2割近くも助成されるところもあるので要チェックです(見積もり取得時に販売店が必ず教えてくれるので、導入価格として補助金は加味するとよいでしょう)。2013年度の国からの補助金は、一般的な価格40万円/kW未満で導入すれば20,000円/kW助成されます。

 

そもそも急いで検討して補助金をもらってでも現状導入すべきか

1kWあたり20,000円の補助金というのは、価格の約5%にあたります。
さらに地方自治体からの補助金とあわせて仮に20%も助成されるとするならば、非常に大きな要素と考えていいでしょう。
なぜなら、製品の流通価格が20%も下がるには、生産コストの大きな低下か新技術の実用化が必要になるからです。というのも実はすでに太陽光発電業界の価格は、非常に薄利になってきており、価格の下落は底辺付近まで進んでいるからです。
2011年度から2012年度、2012年度から2013年度へのそれぞれ相場で10%程度価格が低下したのは、流通量が多くなったことによる競争の激化が要因でした。
しかし、すでに一定以上の流通が起こり価格競争が一巡してすでに販売店の淘汰が始まっている現状では、今のレベルの生産体制、生産技術ではほとんど値下がりの余地がないのが実情といえるでしょう。

 

【参考】太陽光発電の価格推移
太陽光発電の価格推移

 

では、そういった技術革新がいつ起こるのでしょうか?

すでに新技術は開発されていますが、その製品が流通していくのはいつになるかはなんともいえません。日夜技術の進化は目覚しく、もしかしたら2015年か2016年度には新水準の生産技術が導入されるか新しい高変換効率のパネルが流通しているかもしれませんが、通常に考えたら概ね実用化まで3〜5年後くらいに大きな価格の変革があると考えるのがナチュラルかもしれません。それまでは若干価格は下がりながら、販売業者、メーカーの価格競争による淘汰が進んでいくのではないかと予測しています。
そして、その数年の間何もしないのと、最高の製品ではないまでも太陽光発電を導入しているのとでは、大きな差が開いてしまうのです。

 

もっとも大切なのは導入価格ではなく費用対効果

太陽光発電の導入について考える上でもっとも大切になるのは、導入時の価格の絶対的な安さではなく、導入時にかかる費用に対してどれくらいの発電量とそこから得られる利益=リターンを得ることができたかです。
これは、どの企業にも属さないフリーの太陽光発電アドバイザーとして、常に当サイトでお伝えしている内容になります。その費用対効果を測ることができる方程式が、次に紹介する公式です。

費用対効果を具体化する公式
初期投資費用 ÷ 発電により獲られる利益(年間想定発電量kWh×34)

ここで出される数値が10以下であることが太陽光発電を導入するかどうかの判断基準になり、その数値が小さいほどお得度が高いということができます。
※産業用太陽光発電の場合には、「34」が「37.8」になります。ここで使われる年間想定発電量や初期費用については、のちほどご説明する見積もりを取得することで簡単に無料で知ることができます。

 

大切なことは見積もりを取得して、現状を調査してみること

太陽光発電は、設置場所によって得するか損するかが非常に大きく異なってきます。今すぐ導入すべきでしょうというくらいお得になる場所もあれば、逆に絶対に今は導入すべきではないと断言できるくらい損する場所もあるのが事実です。太陽光発電には一般的にさまざまなメリットやデメリットがありますが、いずれもしっかりと発電することが前提のものなので、個別の場所でメリットなのかデメリットなのかを調べることが何よりも大切になるわけです。
そのうえで、今導入すべきなのか、将来導入すべきなのを見極めることが大切になります。確実なのは、太陽光発電はこれからも進化し続けて発電効率のよいパネルが開発され続けるし、価格も安くなり続けるということです。そして、早く導入すればするほど、太陽光を無駄なく利用することができ、トータルでの発電量をもっとも多くすることができる可能性があります。
ようはいつ導入すべきかということは、先に示した公式で見ていく以外方法はないということです。なぜなら、これからよりよい製品がより安く購入できたとしてもその流れは延々に続くため、最終的には「導入する」と決めること以外には決断はできないからです。そして、今なら少なくとも5%多ければ20%、導入時に補助金が助成される上に、全量買取制度というこれ以上内おいしい制度が待っているからでもあります。
以上のことから、まずは見積もりを取得して、しっかりと判断基準を明確にすることをお勧めいたします。

 

太陽光発電の現状をご理解頂けた方は

当サイトで準備している別のページから、見積もりを取得することについてしっかりとご覧ください。先ほどもお伝えしましたが、太陽光発電を導入するかどうかは、見積もりとシミュレーションを取得するところから検討作業が始まります。その上で上記の基準を満たすようであれば、導入したほうがよいですし、逆に満たさないようでしたら導入を見合わせるべきです。
しかし、いずれにせよ「正しい」情報を得ることなしには、その判断を下すことはできません。
詳しくは、太陽光発電の見積もり|絶対に存したくない方だけが利用する方法をご覧ください。

 

もちろんしっかりと当サイトの情報を取得してからでも十分に間に合いますが、補助金の助成を受けるためには、できるだけ早くに結論を出すことが必要になります。