太陽光発電を自作して自然災害に備える
【浦添】元県立工業高校教諭で、自然エネルギー研究家の真境名勝さん(63)=浦添市前田=が、毎年台風による停電で不便を強いられる与那国町住民のために、独自の太陽光発電設備を製作している。同町住民の要望に応えるもので、「台風の時期に間に合わせたい」と急ピッチで作業を進め、6月下旬にも与那国島に渡り、設置工事に入る予定だ。
真境名さんは工業高校教諭として教べんをとる傍ら、約40年前に独自に自然エネルギーの研究を始めた。「オイルショックがあり、エネルギーの重要性を実感した」と風力発電の研究をスタートした。
その5年後、中部工業高校(現美来工科)で太陽光発電に着手。その後二つの発電法を組み合わせるハイブリッドシステムの研究も始め、約15年前に新築した自宅は、沖縄電力の供給する電気とは別に、照明を自家発電でまかなえるよう自前で整備した。
メディアで紹介される真境名さんの暮らしぶりを見た、与那国町の住民から去る4月、停電時にも蓄電した電気で明かりをともせる太陽光発電の設置を依頼され、今回の発電設備製作となった。
設置する日本メーカー製の太陽光パネルは、塩害に強くコンパクトで高性能だという。与那国島での台風に耐えるために空気抵抗を抑えつつ、パネルの過度な発熱を避け空冷できるよう、試行錯誤を重ねた。
与那国での作業に向け真境名さんは「これで、ろうそくや懐中電灯がいらなくなればいいね」と力を込めた。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-207433-storytopic-5.html
沖縄県の地方紙、琉球日報の報道を引用。
毎年台風の被害に悩ませられる沖縄県与那国で、非常時の緊急用電力源とするという
メリットを最大化するために、太陽光発電システムを制作しているというのだ。
実践するのは、有名な自然エネルギー研究家の真境名さんで、
普通にそんなもの自分で作られるのか?と思う方も多いと思うが、
実は、太陽光発電の発電する仕組みは、そんなに複雑ではない。
しっかりとした基礎知識があって、シリコンなどの半導体があれば、
比較的容易に作ることができる。
ただし、売電するなど、電力会社との系統連結をする場合は、
さまざまな認証等があるので、調べる必要はあるが、
ただ自家使用するだけのために導入するのであれば、自作のものでも構わない。
自作することは、費用が安価になるメリットもあるが、一方で、手間がかかることや、
一定以上の知識が必要であること、リスクがあることなどのデメリットも多数ある。
当然、それぞれの趣旨に応じて使い分けていただくことが一番だけれど、
できるだけ購入したほうがよいのは間違いないだろう。
このように自作する人は、ある面技術的な専門知識があって、
自信のある方に限られるので、もし自作したいと思ってこの記事を読んでいるのであれば、
諦めて購入したほうが安全で無難だということをお伝えしたい。
ただ、当サイトでこの記事を取り上げたのは、太陽光発電のメリットとして、
緊急用の非常用電力源となるということが、東日本大震災を経験した東北や、
これから起こることが想定されている南海地震や東海地震、関東での大地震など、
地震による電力供給のストップだけではなく、台風などその他の自然災害についても、
同様に自分ごととして捉えておく必要があるのではないかと思って掲載した。
さらに、真境さんが実施しているように、電力会社との系統連結を行わない場合は、
蓄電池を別途準備するなどして、発電した電力を無駄にしないような仕組みを
あわせて供給することは大切なことだろうと思う。