シャープの太陽光発電工場集約の真相|米英からの撤退決定

シャープの工場集約からみるこれからの太陽光発電

2014年1月23日木曜日、日本の太陽光発電メーカー大手シャープは、同年3月末までにアメリカテネシー州にある工場での太陽電池生産を停止することを決定したとのことです。
すでに同年2月末までには、イギリスウェールズ工場での生産を停止することも決めています。

太陽光発電アドバイザー


また、国内の葛城工場も2013年12月末までに生産を停止しており、今後は、イタリアでの現地法人との合弁工場と国内の堺工場の2拠点のみで生産していくことになります。
日本国内では最大手の太陽光発電メーカーに何が起こったというのでしょうか?
太陽光発電アドバイザーとして、分析して、真相に迫りたいと思います。

 

すでに底値付近まで価格競争は進んでいる

シャープが今回生産拠点を2箇所にまで狭めた背景には、太陽光発電相場の世界的な下落が影響しています。
激安パネルを供給する中国メーカーとの競争、日本国内はもとより、アメリカ、ヨーロッパ、世界各国での価格競争は激化していました。
シャープをはじめとする国内メーカーは、発電効率の良さと耐久性を売りとしてこれまで価格ではない品質軸での競争を繰り広げてきましたが、どうしても価格競争に巻き込まれないわけにはいかなかったのでしょう。
生産拠点を集約することで、生産効率を上げて、現状の価格水準でも利益が出る体制を整えようというのが目的でしょう。

 

国産パネルの価格水準はもう限界を突破した

国内最大手の太陽光発電メーカーでさえも、もはや生産拠点を減らしてコストカットしないと利益が出ないくらいにまで、太陽光発電価格は下落していることが、以上のことからわかると思います。
つまり、今は現状の太陽光発電システムのレベルの中では、既に底値でありこれ以上下落するには、もうワンランク上のレベルで製品開発がされることが必要だということがいえると思います。
例えば、発電効率が30パーセントにも及ぶけれど価格の高い製品だったり、逆に現状と同じくらいの発電効率だけれど安価に作れる製品だったり、単結晶シリコンパネルや多結晶シリコンパネル、ハイブリッド型という現行パネルの次のステップの製品化を待つしかないのでしょう。

 

次世代パネルの製品化はまだ先でしょう

しかし、次世代型のパネルが市場に登場するのはまだ先の話といえるでしょう。
なぜなら、もしあと1〜2年後に次世代型のパネルが市場に登場するのであれば、国内シェア1のシャープが生産拠点を減らすわけがないからです。むしろ、生産拠点を増やして、量産態勢に入るはずだからです。
ところが今回は、生産拠点の撤退・・・。
つまり、しばらくは現行レベルのマイナーチェンジしたくらいの製品の流通が主になる、かつ価格はすでに底値といえる・・・、ここ数年の間では今が買い時ということができるでしょう!!

 

太陽光発電の導入を検討したい方は、以下のページを参考にしてください。
太陽光発電は、導入して得する人と損する人がいます。
大切なことは、あなたが太陽光発電を導入して本当に得をするのか見極めることです!!
>>本当のメリットとデメリットを見極める方法


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